スポーツバイク用の空気入れのお話。
フレンチバルブ(仏式)やアメリカンバルブ(米式)、ブリティッシュバルブ(英式)など様々だけど、メインは最も採用されているフレンチバルブのお話、同時に米式も入れられるようになってることが多いのでそれも。
この記事を書いている人、と信頼性。
Masn
その人に合った使い方、ご予算などから自転車購入のご相談を行なっています。
ベースの店舗では、国産のハンドメイドバイクを販売したり組んだりしているプロのメカニックです。
15年以上工具を握っていて、それ以外にも飲食業やライターとして仕事をしています。
組むためのご相談やそのあとのフォローを長くやっているので、パーツや工具を紹介する実績があります。
安価とされる自転車の注意点も知っていますし、超高級パーツも触るので、工具の重要性を知っています。
大前提!スポーツバイク用空気入れの選び方!
まずは空気入れって色々あるけどどれが良いの?ってところから始まって、調べてくれていると思います。
安いのから高いのまで紹介されていて、正直どれも同じ地球上にある空気を入れて、スポーツバイクに必要な高圧まで入れる、ってことは可能です。
価格帯による違いは?
大体5000円くらいまで性能が上がっていき、個人的には5000円以上、10000円以下くらいの空気入れが欲しいと思っています。
10000円を超えてくると、質感が上がったり、デジタルメーターになっていったりしますが、ある程度いけばもう趣味の世界というか、家に置いてしっくりくる、家電デザイン的なお話になっていきますが、格好良くもなってくるのでロマン派の方はちょっと奮発してみるのも良いかもしれません。
それ以上になると、また性能が上がるんですが、これは必要ないと感じています。
必須条件。
以下の条件を満たし、かつ5000円〜10000円におさまっているものを買えばまず間違い無いです。
差し込み口(ポンプヘッド)が金属であること。
安いものではここが樹脂製のものが多いんですが、これが最も消耗する部分です。
どんな空気入れでもバルブに対してまっすぐ入れる必要がありますが、ある程度適当でも挿さってくれる反面、そこが削れてきたり、抜き差しでだんだん痩せてきてしまったりします。
ここを金属製にしておくと、家庭利用ではかなり長く使えると思います。
交換するときには後述する最強ポンプヘッドをぜひ入れてみてください。
メーター付きで、各単位の表記があること。
英式バルブ、いわゆるママチャリのバルブ専用の空気入れには通常メーターは付いていません。
が、スポーツバイクのタイヤは空気圧を管理することにより、パンクのリスクを減らしたり、目安にしたり、走りの質を変えていろんなところを走ったりと中に空気がどれくらい入っているか?を数値化することは必須の作業になります。
表記はBAR(バール)、PSI(ピーエスアイ)、kPa(キロパスカル)、etc,,,
全部書かれているものもあるけど、BAR/PSIだけのものがほとんどでkPaはこと自転車用タイヤでは必要ないと思っています。
どれも換算が可能なんですが、僕はPSIが一番わかりやすくて頭の中ではPSIで変換されます。
高圧で入れられる空気入れは最大が15BAR、220PSIくらいまでの表記なんですが、まずそんなに入れることはないです。
入れるにしてもめちゃくちゃ大変だと思う。笑
ちゃんとしたメーカーから出ているタイヤには必ず指定空気圧というものが入っています。
だいたいタイヤの側面に書いてあるんだけど、すごく小さかったり、分かりにくいところに記載されていたりもするし、タイヤによって数値も違うので自分のタイヤの数値は把握できてれば最高です。
各パーツが修理、交換が可能であること。
空気入れには使っていると傷んでくる部分があります。
長く使える空気入れは必ずここが交換可能になっていて、かつそれぞれが個別に注文可能になっています。
前述の差し込み口(ポンプヘッド)、メーター、ホース、パッキン。
どれだけ高価なものでも消耗品は消耗品で、差異はあれど寿命があります。
毎回全部買い換える、ってのもある意味で手、なんだけど、やっぱり、道具って長く使いたいじゃないですか。
ボロボロになっても性能は変わらず、それは手をかけてきたから。ってのが一番格好良いし、どんな高級ポンプにも負けない良さがあります。
いや、それは言い過ぎか。憧れのポンプは存在する(どんなんだよ)。
この記事では、そのあたりも安価で、簡単に交換できるものをご紹介しています。
空気の通る道が効率的であること。
これは結構軽視されがちなんですが、長い目で見ると空気入れがしんどいのってかなり辛い。
ポンプを押す→空気がメーターに送られる→自転車に空気が入る
という流れはどのポンプも同じなんですが、視認性を高めるために、メーターが空気入れの上の方についているものだと内部でホースがいったりきたりするものが少しながら存在して、それはちょっと効率としては悪いです。
でも、見やすさ、という点ではアリです。
昔は「見やすい」というメリットそのものに意味を感じていなかったんですが、目が悪くなってきてはじめてわかる便利さ。笑
なので、この記事ではメーターが大きくて視認性が良く、かつ効率的なものをピックアップしています。
本当におすすめできるポンプのご紹介。
LEZYNE SPORT FLOOR DRIVE

価格(コスパ) ...★★★★★ コスパ抜群!
ポンプの耐久性 ...★★★★☆ 交換しながらも10年使えてます。
交換パーツの入手難度 ...★★★★★ Amazonでもどこでも。
メーターの見やすさ ...★★★★★ 新型になってメーター大型化。
ヘッドの使いやすさ ...★★★★☆ 慣れが必要ながらかなり良い。
空気入れのしやすさ ...★★★★☆ チャック取り付けが楽。
僕が選ぶ、現時点でのキングオブポンプはLEZYNE(レザイン)のスポーツフロアドライブ。
これよりも性能が良い空気入れはたくさんあるけど、価格、交換パーツ、カスタムの可否、耐久性、使い勝手など全て満たしているのはこれです。
僕が店舗で使用しているのもこれで、かなりのポンプ回数、年数使っていますがガンガン現役です。
家にある空気入れは違うもので、もう15年以上前に購入したもの。
それも使えていて、文句なしにランクイン、だけど、今もし買うならこれですね。
まずはコスパと耐久性。
家庭利用なら交換なしで5年は確実に使えるであろう耐久性に、しっかり木の持ち手で滑りにくくマジで使いやすい。
純正最強チャック、ABS1 PROヘッド。

このヘッドは色んな進化やカタログアウトを繰り返して今の形になっています。
昔はこの赤色の部分だけだったような形だったんですが、さらにL字型になって使いやすくなりました。
ホイールの狭いところにサッと入って確実に入れる、という安心感。

このポンプヘッドの他社と大きく違うところは「確実に入れる」という点です。
多くの空気入れはサッと差し込み!楽々空気入れ!みたいなところを推しているんですが、
この空気入れは「しっかりねじ込んで、確実に空気入れを行う。」
というところにフォーカスしています。
なので、ネジを締めていくようなねじ込む手間が一つ入るのですが、ここで一度でも空気入れをしたことがある、特にスポーツバイクで、樹脂製のポンプヘッドを使用したことがある人はわかると思いますが、
取り付けて…さて、入れるか!→押し込む(シュー)漏れてるやん!
ってこと、めちゃくちゃあるあるだと思います。
それを繰り返したり、入ってるかどうかわからんくらいなら手前に一手間入れて確実に入れるのが最終的なタイパ抜群だろってことでこれを第一位にチョイスさせていただきました。
実際、かなり長く使っているし、修理も行いましたが、ずっと使える感、すごいです。
LEZYNEならなんでもOK、なんですが、このSPORT FLOOR DRIVEが一番コスパいいです。
これ以上、上の機種は
・CNC削り出しでよりスムーズな内部構造
・デジタルメーターになる
・MTB用のタイヤに一気に空気を入れられる機能がついてくる
などしてきますが、「確実に空気を入れる」という点ではこのSPORT FLOOR DRIVEで全て満たした、といって良いです。
上位機種、かっこいいですけどね!
シンプルでミニマルな広めの玄関にあんまり色が入った空気入れとか、そういう生活感出したくない、って方は上位機種もおすすめです。
実際、顧客様には上質な空気入れを探してくれ、といわれいろんなブランドをご紹介しましたが、LEZYNEの使い勝手、質感には評価いただいています。
第二位は、その上位機種のご紹介。
LEZYNE CNC DIGITAL DRIVE

価格(コスパ) ...★★★☆☆ ちょっと高いけどその分満足なルックス。
ポンプの耐久性 ...★★★★★ 上位機種だけあって細部がしっかりしています。
交換パーツの入手難度 ...★★★★★ Amazonでもどこでも。
メーターの見やすさ ...★★★★★ 新型になってメーター大型化。デジタルメーター化されています。
ヘッドの使いやすさ ...★★★★☆ 慣れが必要ながらかなり良い。(同じものがついています。)
空気入れのしやすさ ...★★★★☆ チャック取り付けが楽。
CNCのハンドル、台座が金属化など、細部の仕上げが上質化。性能はほとんど同じながらより高級路線。
上記のポンプ、CNC DIGITAL DRIVEなどは上位機種ですが、基本的な性能などは変わらず、足で抑える部分が金属化したり、デジタルメーターになったりと機能UPはしていますが、価格もちょっと高めになっています。

長く使えるので、良いものを買っておく、という点では最良の選択肢にもなりますが、コスパを考えると1位のポンプかな。
その分、自転車のパーツを買った方が幸せになれそう。
Silca PISTA PLUS

価格(コスパ) ...★★☆☆☆ コスパの向こう側。Silcaを使うという美学。
ポンプの耐久性 ...★★★☆☆ 交換可能ながら、ムラのある耐久性。
交換パーツの入手難度 ...★★★☆☆ Amazonでもどこでも、だがちょっと手に入りにくい。
メーターの見やすさ ...★★★☆☆ デジタル版もあるが、メーターがちょっと壊れやすかった印象。
ヘッドの使いやすさ ...★★★☆☆ 押し込むだけの簡単なタイプだが、前述の「あるある」起こりがち。
空気入れのしやすさ ...★★★★☆ 軽く、容量もしっかり入る。
Silcaはおすすめ、とかそういうのとはまた違うんですが、やっぱりポンプメーカーとしての老舗(製造場所などは変わってますが)ってことや、「一度はシリカ」なんて思えるくらい有名なメーカーで、上位グレードはイタリアのスーパーカーのようなルックスです。
性能に対して価格が高いと感じる部分、補修部品がたまに手に入らないなどのこともあり選外に近い評価ですが、個人的にはSilcaが大好きで、カスタム次第では入れやすさも上位まで入ってきます。
僕はこの前のモデルのポンプを長らく、メーターも、ホースも交換して、パッキンは2回交換するくらい使っていますが、未だに使えています。
Silcaポンプには「アタリ」と「ハズレ」があるのが有名な話で、アタリを引いた人は「最高のポンプ」だと言うはず。
僕もおそらくアタリを引いているはずなんだけど、当たり外れがある時点で、、なので、大きくおすすめはしていません。笑
上位グレード、さっくりだけ紹介しておくと

もうなんていうか、無骨なんだけど未来、みたいな。
ランボルギーニのとなりにロードバイクを置くならこれなんじゃないかな。知らんけど。笑

このポンプヘッドは日本のあるメーカーのものをリスペクトというかほぼ参考にしているのですが、これがめちゃくちゃ良い仕事します。
これのオリジナルは日本のハンドメイドで、各パーツ全て一個単位で入手可能という配慮もあり、かなりユーザフレンドリーであり、かつ昔から「世界最強ポンプヘッド」であると断言できるくらいの使いやすさです。
このポンプヘッドを入れれば、どんなポンプも第一位になるレベルで最高の品なので、ちょっと値は張るけど絶対にインストールしてほしいアイテムです。
「ポンプヘッドにこんな出せるか!」
「空気入れ面倒だな」
って思ってる人ほど導入してほしい。マジで楽で、確実です。
最高で最強のカスタムポンプヘッドはこちら。
KUWAHARA HIRAME ポンプヘッド+ホースバンドセット

このポンプヘッドをある程度良い空気入れに入れれば空気入れ沼は終了します。
もし、2台くらい買い替えている人がいたらマジで一回試してみて。
ちなみに、このヘッドには
「横カム」と「縦カム」があるんですが、絶対に横カムが使いやすいです。
スポークの間に入れやすいし、ミニベロや小径車などのかなり小さいホイールにもすっと入ってサクッと入れることができます。
ポンプのカスタム自体は簡単で、ホースからポンプヘッドを外して(根本から切断でOK)、これをねじ込んでホースバンドでとめるだけ。
僕はこのポンプヘッドを取り付けたポンプを店舗で、そして自宅で使用していますが、これ以外はもう使わない、というレベルです。
ヘッド単品でポンプが買えてしまう金額ですが、ここには確実に投資する価値があります。
最高のポンプが必要な理由。
ポンプなんかなんでもいい、って人はたくさんいます。
実際、2000円あれば初めのうちはちゃんと入る空気入れは買えます。
でも、半年くらいで微妙なタッチになってきて、なんか億劫になってきて入れなくなる。
空気の減ったロードバイクはパンクやタイヤが痛む原因になるし、なにより楽しくない。
きっと、誰だって、ちょっと良いロードを買った時とか、良いバイク買った時って
「ずっとこいつを大事にするぞ!!」って思っていたはず。
でも、人間って生きてるだけで忙しくて、半年も経てばそういうのって薄れてきたり、思ってはいるけど忘れてたりもする。
そんな時に、雑に入っている空気入れにちょっと面倒な気持ちを感じたり、そもそも入れなくなってきてパンクしたりして、「もういいや」ってなって放置、って方は意外と多い。
そもそも電動や、E-bikeのある世界。
自動運転なんてこともこれからありそうな四輪の世界。
自分で漕いで、自分で管理する、なんて相当クレイジーな世界観なんです。
でも、そこに楽しさがある。格好良さを感じる人がいる。将来の力にできる。
そんな、「乗らない理由」がたくさんあるこの乗り物にちょっとでも出会ったならば、僕は周辺機材にお金をかけることを強くおすすめします。
気持ちよく、そして楽に整備し、楽しむためにまずはポンプを揃えておけば、面倒なことなくスッと空気入れができるので、いつでも面倒さを感じずに空気入れができるのです。
これは、自転車を作るプロである僕でもしょっちゅう陥ることです。
だからこそ、良いものを使って、空気が入りにくい!とか、入れるのが面倒だ!なんていう変な時間を徹底的に排除でき、結果的にいつも適正な空気圧で、気持ちよく走れる=「自転車って楽しい!」になってます。
良い空気入れ、GETしてみてください。
良いと思ったら、ポンプヘッドカスタムでさらに世界を変えることができますよ。